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特集 長期生存膵管癌の臨床と画像
浸潤性膵管癌切除後長期生存例の臨床像―三重大学
Clinical Features of Long-term Survivors After Resection of Invasive Ductal Carcinoma of the Pancreas
伊佐地 秀司
1
Shuji ISAJI
1
1三重大学医学部附属病院肝胆膵外科
1Department of Hepatobiliary Pancreatic Surgery,Mie University Hospital
キーワード:
膵癌
,
浸潤性膵管癌
,
管状腺癌
,
長期生存
,
予後因子
Keyword:
膵癌
,
浸潤性膵管癌
,
管状腺癌
,
長期生存
,
予後因子
pp.473-476
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100183
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1976年9月~2006年2月の膵癌手術229例中切除例は130例(56.8%)で,切除後5年以上生存例は12例で,うち管状腺癌10例の臨床像を検討した.生存期間は61~144か月で,他病死5例,再発死亡2例で,3例が現在生存中である.これら3例のうち,1例は80か月目に原発性肺癌を併発し現在抗癌剤治療中である.他の2例は再発生存中で,1例は術後53か月目に局所再発を来たしgemcitabine 投与を開始し75か月目の現在も続行中で,1例は25か月目に孤立性肺転移巣切除後gemcitabine 投与を開始し66か月目の現在も続行中である.膵癌長期生存の背景因子を検討した結果,腫瘍因子として局所進展度因子陰性,術式因子としてR0手術が挙げられた.再発時には,全身状態と再発部位を考慮した積極的な切除や化学療法が重要と考えられた.
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