Japanese
English
特集 肝区域の新しい見方
治療からみた肝区域
肝移植に必要な区域診断―肝静脈還流領域診断
Evaluation of the Drainage Area of the Hepatic Veins in Liver Transplantation
佐野 圭二
1
,
幕内 雅敏
1
,
佐藤 彰一
1
Keiji SANO
1
,
Masatoshi MAKUUCHI
1
,
Shoichi SATO
1
1東京大学大学院医学系研究科肝胆膵・人工臓器移植外科
1Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery Division,Artificial Organ and Transplantation Surgery Division,Department of Surgery,Graduate School of Medicine,University of Tokyo
キーワード:
生体部分肝移植
,
肝うっ血
,
門脈逆流
,
静脈間吻合枝
,
早期濃染
Keyword:
生体部分肝移植
,
肝うっ血
,
門脈逆流
,
静脈間吻合枝
,
早期濃染
pp.345-349
発行日 2006年5月15日
Published Date 2006/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100162
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要旨 部分肝移植において,ドナー残肝容積を十分保ちながらできるだけ大きなグラフトを得ることが必要となる.しかし静脈うっ血領域では門脈血は逆流し,その領域の術後肝再生は妨げられる.各静脈枝還流領域を診断する方法として,術中肝動脈一時遮断法と,3次元シミュレーションCT画像診断がある.前者は術中に静脈枝を遮断し,さらに肝動脈を遮断することで還流領域を変色させて診断する.後者はソフトウェアを用いて各肝静脈枝の還流領域を3-D画像で描出し,さらにその領域の体積も算出する.現在では移植術前に3-D CTで各肝静脈枝の還流領域を予想,術中肝動脈一時遮断法にてそれを確認し,それぞれの静脈枝の再建適応を決定している.
消化器画像2006 ; 8 : 345-349
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