Japanese
English
特集 生体肝移植と画像―12年の成果と21世紀の展望
画像からみた肝静脈再建の適応
Indication Criteria for Hepatic Venous Reconstruction in Imaging Modalities
佐野 圭二
1
,
幕内 雅敏
1
,
前間 篤
1
,
菅原 寧彦
1
,
高山 忠利
2
Keiji SANO
1
,
Masatoshi MAKUUCHI
1
,
Atsushi MAEMA
1
,
Yasuhiko SUGAWARA
1
,
Tadatoshi TAKAYAMA
2
1東京大学大学院医学研究科肝胆膵・人工臓器移植外科
2日本大学医学部第三外科
1Division of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery, Division of Artificial Organ and Transplantation Surgery, Graduate School of Medicine, University of Tokyo
2Department of Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
肝静脈再建
,
超音波ドプラ法
,
近赤外線分光法酸素飽和度
Keyword:
肝静脈再建
,
超音波ドプラ法
,
近赤外線分光法酸素飽和度
pp.182-187
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900391
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生体肝移植ドナー症例を対象として切離肝静脈還流領域における血行動態を検討した.64例中11例(17%)において術中超音波ドプラ法にて肝内吻合枝を同定しえた.残り53例(83%)では肝内吻合枝を同定しえず,切離肝静脈内に血流なくその領域の門脈枝は逆流していた.また,肝動脈の一時遮断により肝表に著明な色調変化を来し,組織酸素飽和度は25%まで低下した.その血流動態異常は61%の症例において術後7病日後もみられた.還流不良領域はCTにおいて1週間後では動脈血流優位となっており,3か月後では血流不良・萎縮著明であった.よって上記のような術中所見が見られる場合,残肝容積によっては静脈再建が必要となる.
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