Japanese
English
原蓍
肝硬変に認められた肝内A-Pシャントによる門脈逆流の食事による変化―カラードプラ法による観察
Hemodynamic Change of Infra-Hepatic Arteriol-Portal Shunting by Meal:Evaluation by Color Doppler Imaging
杤尾 人司
1
,
岡部 純弘
2
,
冨田 周介
2
,
工藤 正俊
3
,
岩崎 信広
1
,
田村 周二
1
,
中村 仁美
1
,
曽我 登志子
1
,
森本 義人
1
,
福永 豊和
2
,
樫田 博史
2
,
平佐 昌弘
2
,
伊吹 康良
2
,
織野 彬雄
2
Hitoshi TOCHIO
1
,
Yoshihiro OKABE
2
,
Syusuke TOMITA
2
,
Masatoshi KUDO
3
,
Nobuhiro IWASAKI
1
,
Shuji TAMURA
1
,
Hitomi NAKAMURA
1
,
Toshiko SOGA
1
,
Yoshito MORIMOTO
1
,
Toyokazu FUKUNAGA
2
,
Hiroshi KASHIDA
2
,
Masahiro HIRASA
2
,
Yasuyoshi IBUKI
2
,
Akio ORINO
2
1神戸市立中央市民病院臨床病理科
2神戸市立中央市民病院消化器センター内科
3近畿大学医学部付属病院消化器内科
1Division of Abdominal Ultrasound, Kobe City General Hospital
2Department of Gastroenterology, Kobe City General Hospital
3Division of Gastroenterology and Hepatology, Kinki University School of Medicine
キーワード:
カラードプラ
,
肝硬変
,
A-Pシャント
,
門脈逆流
,
食事
Keyword:
カラードプラ
,
肝硬変
,
A-Pシャント
,
門脈逆流
,
食事
pp.707-715
発行日 1999年9月15日
Published Date 1999/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900104
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カラードプラ法を用いて肝硬変症例に認められた肝内動脈門脈短絡(A-Pシャント)による肝内門脈の局所逆流現象が、食事を摂取することによりどのように変化するのかを観察した.対象は,カラードプラ法で肝内門脈の逆流が捉えられた肝硬変症例4例(男2例,女2例,平均年齢60歳)である.その結果,4例ともに12時間以上の絶食で,逆流の見られた肝内門脈枝内の血流は,食後順行流に転換した.したがって,肝硬変症例に認められた肝内A-Pシャントによる局所門脈逆流は可逆性であり,食事により順行流に変化し得るものと考えられた.カラードプラ法は本現象の観察が可能な唯一の画像診断法であり,慢性肝疾患の臨床上も極めて有用である.
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