Japanese
English
特集 炎症性肝腫瘤―診断・病理と治療選択
結核性肝腫瘤
Hepatic Tuberculosis
西田 宏人
1
,
荒井 和徳
2
,
松井 修
3
Hiroto NISHIDA
1
,
Kazunori ARAI
2
,
Osamu MATSUI
3
1浅ノ川総合病院放射線科
2黒部市民病院放射線科
3金沢大学大学院医学系研究科循環医科学専攻経血管診療学
1Department of Radiology,Asanogawa General Hospital
2Department of Radiology,Kurobe City General Hospital
3Department of Radiology,Kanazawa University Graduate School of Medical Science
キーワード:
肝結核腫
,
US
,
CT
,
MRI
Keyword:
肝結核腫
,
US
,
CT
,
MRI
pp.204-210
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100031
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要旨 肝結核の画像所見は非特異的であると言われている.粟粒結核では,びまん性の変化を時に認める程度である.腫瘤形成型の肝結核では,急性期は通常の膿瘍と同じ画像所見を呈し,陳旧化するに従い超音波では高エコー部や石灰化が出現する.CTではリング状の濃染を呈し,時として石灰化が生じるために全体の吸収値が上昇したり,弧状や斑状の石灰化を認める.MRIではT1強調像では低信号,T2強調像では様々な信号パターンを呈することとなる.これは,病期により,乾酪壊死,液化壊死,線維性増生,石灰化などの混在程度が異なるためと思われる.いくつかの腫瘤性病変と鑑別が難しい肝結核であるが,T2強調像で低信号を呈したり,石灰化が認められたり,病変が比較的限局した区域に集簇していたり融合傾向にあった場合には,肝結核を鑑別に挙げ得ると思われる.
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