特集 消化管の画像診断―US,CT,MRIの役割
各論
US,CT,MRIを使った診断(精密検査)と治療効果の判定
4.小腸
1)良・悪性腫瘍
川元 健二
1
,
井野 彰浩
1
,
岡村 均
1
,
吉満 研吾
1
,
下田 悠一郎
2
,
梶原 哲郎
2
,
北川 晋二
3
,
渡辺 秀幸
4
,
岡崎 浩子
4
,
水口 昌伸
5
,
村中 光
6
,
松浦 隆志
7
,
平賀 聖久
8
,
本岡 慎
9
,
吉田 道夫
10
,
増田 康治
1
1九州大学医学部放射線科
2佐賀県立病院好生館放射線科
3福岡大学医学部放射線科
4産業医科大学放射線科
5佐賀医科大学放射線科
6国立病院九州医療センター放射線科
7国家公務員共済浜の町病院放射線科
8国立大分病院放射線科
9北九州市立医療センター放射線科
10宗像医師会病院放射線科
キーワード:
小腸腫瘍
,
X線
,
CT
,
MRI
,
US
Keyword:
小腸腫瘍
,
X線
,
CT
,
MRI
,
US
pp.360-372
発行日 1999年2月26日
Published Date 1999/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102986
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要旨 空・回腸腫瘍103例の臨床的特徴を調べ,このうちの悪性腫瘍32例において,X線所見とCT所見の相互比較を行い,かつ7例のMRI所見を検討した.悪性リンパ腫の69%は求心性壁肥厚を認め,更にX線の形態にかかわらず,どの型もすべて腫瘍内密度均一であった.平滑筋肉腫で最も多くみられた管外発育型はすべて偏心性壁肥厚で,1例を除くすべてが腫瘍内密度不均一であった.管外発育型では結節状発育が83%と極めて高率であった.小腸癌は全例に求心性発育を示し,腫瘍内密度は不均一なものが多く,全例に腸問膜浸潤を認めた.CTやMRIは病変の内部構造や壁外情報を得ることが可能であり,有用な情報を付加しうる手段と考えられた.
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