学会印象記
MDS 2016—20th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders(2016年6月19〜23日,ベルリン)
村上 秀友
1
1昭和大学医学部内科学講座神経内科学部門
pp.1239-1241
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416200582
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2016年6月19〜23日にドイツのベルリンで開催されたMDS 2016(20th International Congress of Parkinson's Disease and Movement Disorders)に参加した。
本学会の開催地がベルリンであると聞き,まず連想されたのがかつての東西冷戦であった。私が幼少の頃は東西冷戦の真っただ中であり,中学校の教科書(地理だったか?)にはベルリンの壁(写真1)の写真が載っていたが,冷戦を象徴する壁として印象深かった。この時代,冷戦のひずみが引き起こした数々の出来事・事件・悲劇が報道されていた。それから数年を経て私が高校生の頃,民主化の潮流の中でベルリンの壁が崩壊するとともに世界が冷戦の終結へと大きく動いた。本学会のホームページやプログラム,学会場の看板にはブランデンブルク門の写真が載せられていた(写真2)が,この門のそばにあった東西を隔てる壁の上に多くの人々が乗って壁の崩壊を祝っている姿を何度もメディアが報じていた。このような劇的な世界の変化を多感な時代にみていたことを思い出した。いつの頃からか,そのうち機会があればベルリンに行ってみたいと思うようになっていたので,MDSがベルリンで開催されたことで念願をかなえることができた。
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