Japanese
English
Neurological CPC
著明な自律神経症状を呈した末梢神経障害の59歳男性例
An Autopsy Case of Peripheral Neuropathy,Presenting with Severe Autonomic Failure
藤原 雅代
1
,
森田 陽子
2
,
松坂 恵介
3
,
中野 今治
4
,
福田 隆浩
5
,
横地 正之
6
,
河村 満
7
,
織茂 智之
7
,
福田 隆浩
8
,
藤ヶ崎 純子
8
,
後藤 淳
9
,
鈴木 正彦
10
1虎の門病院神経内科
2東京医療センター神経内科
3東京大学大学院医学系研究科人体病理学・病理診断学分野
4自治医科大学神経内科
5東京慈恵会医科大学神経病理
6荏原病院神経内科
7昭和大学医学部神経内科
8関東中央病院神経内科
9東京都済生会中央病院神経内科
10東京慈恵会医科大学青戸病院神経内科
pp.1089-1097
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416100561
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司会 2例目をご発表いただきます。東京医療センターの森田先生,よろしくお願いいたします。
症例呈示
森田 患者は,当院初診時(X年)に57歳の男性です。主訴は両下肢のしびれと筋力低下です。
経過の概要ですが,52歳と55歳時に立ちくらみがして倒れて頭部を打撲し,医療機関にかかったというエピソードがありました。54歳時(X-3年)に左足先,次いで右足先にしびれ感が出現して,徐々に下腿へ広がったということで内科を受診し,血液検査やMRIを施行したそうですが,原因は不明と言われたそうです。翌年(X-2年),他院整形外科でMRIを施行し,椎間板ヘルニアによるものではないかと言われたそうです。さらに次の年(X-1年)の6月頃に足がもつれ,12月末から両手がしびれるような感覚と残尿感もするということで,別の病院で筋電図検査を施行したところ,末梢神経障害の疑いがあるのではないかと言われ,年明け(X年)1月に当院神経内科を受診されました。初診時の所見は後ほどお示しします。2週間ほど検査入院していただきましたが,原因確定せず,外来で経過観察としました。翌年(X+1年)2月に転倒し右大腿骨頸部骨折で他院にて入院治療を行い,歩行器で全荷重可能となり,4月に当科に2回目の入院となりました。
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