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特集 これでわかる! 糖尿病患者の感染症対策
抗菌薬の使い方―糖尿病における注意点
Treatment of infections in patients with diabetes mellitus
本田 芳宏
1
1仙台厚生病院呼吸器内科
キーワード:
①糖尿病
,
②抗菌化学療法
,
③腎機能障害
,
④高齢者
,
⑤肥満
Keyword:
①糖尿病
,
②抗菌化学療法
,
③腎機能障害
,
④高齢者
,
⑤肥満
pp.363-366
発行日 2007年7月15日
Published Date 2007/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100599
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糖尿病患者での感染症に対する抗菌薬の使い方,特に腎機能障害・高齢者などの特殊病態下での注意点を述べる.
抗菌薬を投与する前に考えるべきことは
例えば外来で発熱・咳・痰などの症状を訴える患者をみた場合,気管支炎を考え抗菌薬が処方される,といったことが日常診療ではしばしば行われている.ほとんどの場合患者は改善し,抗菌化学療法が適切であったかは問題とならない.すなわち,ほとんどの日常的な感染症は多くを考えなくても良くなってしまう.しかし,問題は良くならない,症状が悪化してしまう患者が発生してしまうことである.そのような患者が紹介されてくると,まずわれわれが考えるのは患者のさまざまな症状は本当に感染症によるものなのか,ではないだろうか.そして感染症であれば,1)その部位・臓器は何か,2)原因となる微生物は何か,3)患者の重症度はどの程度か,を引き続き考えることとなる.抗菌薬を投与する前に行うべきことは,以下にまとめられる.
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