特集 プライマリ・ケアで役立つ整形外科的診療
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渡邉 英明
,
徳重 潤一
,
永谷 正一
,
鈴木 正弘
,
加藤 哲也
,
篠原 裕治
,
片田 重彦
,
村井 三哉
pp.440-441
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903531
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Q1 頸部痛や肩凝りに使う鎮痛剤や中枢性筋 弛緩剤の使い方を教えてください.
A 鎮痛剤は一般に,急性期には早く鎮痛効果を発現する短時間作用型の薬を使う.慢性期には副作用の少ないCox-2選択性の薬や長時間作用型の薬を使う.また,ノイロトロピン®は副作用が少なく(胃腸障害のある人にも使える),急性期・慢性期を問わず効果がある.中枢性筋弛緩剤は,筋血流改善作用のあるミオナール®や前者より筋弛緩作用の強いテルネリン®を使用することが多いが,不安症状(睡眠障害など)がある時はデパス®を使用する(ただし,高齢者には筋弛緩作用が強すぎるため注意が必要).最近,高齢者の軽症うつ病で頸部痛・肩凝りを訴える人が多く,選択的再取込み阻害剤(SSRI)であるデプロメール®,ルボックス®,パキシル®やドグマチール®が効くことがある.食欲・睡眠障害がある高齢者の頸部痛・肩凝りでは一度試してみてもよい.
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