特集 Prediction rule―診療に役立つ臨床予測ルール
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pp.466-467
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102523
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Q1:多変量回帰モデルに入れる変数の選択法を教えてください.
A1:多変量回帰モデルといっても,予測ルールを作成する場合と,あるアウトカムと1つの要因との因果に関して検討する際では,変数の選択法が異なる.予測ルールを作成する場合は,二変量の解析で,ある程度の関連のある因子を選択すれば終了である.しかしながら,1つの説明変数がアウトカムの原因であるかどうかを検討しようとした場合,単に比較的関連のある因子を回帰モデルに入れるのでは不十分で,交絡因子となりうる説明変数を入れる必要がある.ある因子が交絡因子であるかどうかを判断する場合,その因子を説明変数側に含めた回帰モデルと,そうでない回帰モデルとで注目している説明変数の回帰係数が20%以上変化するかどうかで判断することもある.もちろん,この条件を満たしていなくても,医学的に考えて交絡因子となりうる変数は回帰モデルに含めておくことが無難である.
(小俣富美雄→p421)
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