特集 いま日常診療で注目すべき原虫症・寄生虫症
One more JIM
pp.257-258
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100569
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Q1 肛門より寄生虫らしいものがでたという主訴で来院した患者への対応について教えてください.
A まずはそのものを持参してもらい,寄生虫検査に提出し同定する.同定されればその寄生虫に対しての治療を行う.
しかし,しばしば繊維などを虫と思い込みもってくる患者も存在する.このような患者では肛門違和感などを訴える場合が多い.そのような場合には,セロファンテープ法による肛囲検査,検便を数回行い,寄生虫疾患を否定する.それでも患者が結果に納得しない場合には,抗寄生虫抗体検査を行い,寄生虫疾患が否定的であることを説明する.これらの検査後も,患者がまだ寄生虫がいると言う場合には,寄生虫妄想と呼ぶべき病態と思われる.(平田哲生,他→本号p205)
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