特集 診療所診療とIT
One more JIM
pp.378
発行日 2009年5月15日
Published Date 2009/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101691
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Q1 診療所において,パッケージ化されたレセコンと電子カルテを導入しましたが,医師や事務スタッフの業務負荷が逆に増えただけで,大きなメリットを感じません.
A1 ITには,単にレセプトを発行したり,カルテを記入したりという業務支援ツールとしての役割と,診療所の経営にかかわる戦略ツールとしての役割があると考えています.
戦略的には,医師やほかのスタッフの業務を可視化し,診療所の理念を業務の一つひとつに浸透させながら効率化していくことが理想であり,ITはそれをサポートするツールです.
在宅医療における医師,院内スタッフ,患者らのニーズは病院や外来診療所の場合とは異なるため,パッケージ化されたソフトウェアを導入する際には,かなりの準備が必要でしょう.さらにグループ診療制を採用すれば,情報が一カ所に集約されにくくなるため,経営管理ツールとしての難易度も上がります.当院では,日々の診療データにさまざまな情報を関連づけ,それらが自動的に集計されて診療分析や経営分析を簡単に行えるような仕組みづくりが大切だと考えています
(松井 渉→p352)
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