臨床研究
頭痛で受診した総合外来患者の受療行動,心理社会的背景,アウトカムに関する質的研究
細野 なつ絵
1
,
大西 弘高
2,3
,
小泉 俊三
2
1佐賀医科大学医学科
2佐賀医科大学総合診療部
3イリノイ大学医学校医学教育部
pp.145-149
発行日 2001年2月15日
Published Date 2001/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903186
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目的:頭痛を訴えて来院した患者の隠された心理社会的背景,現状の外来診療のアウトカムについて,質的に調査し検討した.対象:2000年1月~3月に佐賀医科大学附属病院総合外来を受診し主訴に頭痛を含んだ患者の中で,症候性頭痛や器質的疾患を除く15歳以上かつ65歳未満の15名の患者のうち,電話調査に協力が得られた10名を最終対象とした.方法:頭痛を訴えた患者が佐賀医大総合外来を受診した理由,受診後の経過と近況,受診後の感想について,構造化面接法に基づいて2000年4月に電話による聞き取り調査を行った.電話での会話はすべて録音して書き起こし,会話をコード化して分析的帰納法にて分析した.結果:大学病院を受診する患者は,多種の専門医がいるという理由で来院することが多い.また,検査の結果,異常がないことや頭痛の原因を一つの可能性として提示することで,患者の不安が軽減される可能性がある.
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