遺伝カウンセリング・7
母系遺伝する糖尿病のケース
藤村 聡
1
,
福井 次矢
1
,
塩田 浩平
2
,
榎本 雅夫
3
,
嶽 良博
3
,
間 三千夫
3
1京都大学医学部附属病院総合診療部
2京都大学大学院医学研究科生体構造医学講座(形態形成機構学)
3日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科
pp.1111-1113
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902884
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
【症例】32歳の女性が,口渇と全身の倦怠感を訴えて来院.身長156cm,体重48kgと肥満はなく,体重は15年間ほとんど変動はない.本人に聞く限り糖尿病の家族歴はなかった.既往歴に軽度の感音性難聴がある.血液検査の結果FBS280mg/dl, HbA1c8.5%で糖尿病と診断された.インスリン分泌能は保たれているためスルホニル尿素剤の投与を始めたが,治療を進めていくうち,この患者の母親と兄も,自分と同じく喉の渇きや疲労感を訴え,耳の聞こえが悪いが受診の必要性があるかとの相談があった.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.