再評価後の漢方治療入門―もう一度随証治療・12
大建中湯と四逆散(その1)
坂口 佳司
1
1坂口循環器科内科医院
pp.1107-1110
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902883
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
漢方は,歴史的な経験をもとにして,現在の医学に応用されているものが多い.しかし,中には最近になって,臨床および実験的に効果が認められて,新しい知識をもとにして,古典の時代にはなかったような病態に使用されるようになったものもある.
漢方の得意領域である消化器系の病態に用いる処方は数多いが,臨床的,薬理学的に十分の評価を得ているものは決して多くはないのではなかろうか.今回,取り上げた大建中湯と四逆散は,部位は異なるものの,実験的に消化管の運動亢進作用が報告されている処方である.この2処方について,現代における新しい使用法と古典に基づいた証との比較を行ってみることにする.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.