外来治療のトピックス
内科医のための鼻アレルギー学(その2)―治療とセルフケアのポイント
藤村 聡
1
,
榎本 雅夫
2
,
福井 次矢
1
,
嶽 良博
2
,
芝埜 彰
2
,
硲田 猛真
2
,
斉藤 優子
2
,
十河 英世
2
1京都大学医学部附属病院総合診療部
2日本赤十字社和歌山医療センター耳鼻咽喉科
pp.155-159
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902926
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治療のポイント
[1]鼻アレルギーの重症度を評価しているか?
内科医は,頻繁に診察する糖尿病や高血圧などの患者については検査を行い,当然のごとく症状にあわせた投薬を行っている.アレルギー疾患である喘息に対しても同様である.ところが,鼻アレルギーに対しては症状の重症度を評価せず,同種類の経口薬や点鼻薬を投薬しがちである.その原因のひとつに,内科医は耳鼻科用の診察ユニットを持たないため,鼻粘膜の局所所見をとらない(とれない)ことがある.
表11)に,耳鼻科医が局所所見の重症度を判別する時に用いるスコアを示す.内科医も鼻鏡などを用いて,このような所見をとることが望ましいが,それが不可能でも,99年度版鼻アレルギーガイドライン1)に記載されているsymptom score (表2,表31))を用いることにより,重症度評価が可能である.重症度評価に基づいて治療方針を決めるべきである(表4).
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