遺伝カウンセリング・3
癌の遺伝相談―家族性大腸癌のケース
藤村 聡
1,2
,
福井 次矢
1
,
林 正治
1
,
John G.Rogers
2
,
松島 由美
3
,
塩田 浩平
4
1京都大学医学部附属病院総合診療部
2Royal Children's Hospital
3京都大学医学部消化器内科
4京都大学大学院医学研究科生体構造医学講座(形態形成機構学)
pp.743-745
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902799
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【症例】40歳の男性が,遺伝カウンセソングの外来を受診した.彼の家系には,3代の中に5人の癌患者がいて,そのうち3人が大腸癌であった(図1).彼は家族性大腸ポリポージスについての知識があったので,3年前に大腸内視鏡検査を受け,家族性大腸ポリポージス特有の多発性のポリープの所見がないことが確認されている.しかし最近,ポリープを伴わない大腸癌の家系があり,それに関与する遺伝子が発見されたという記事を新聞で読み,自分の家系もそうではないかと不安になり来院した.
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