ミニテクニック
エコーガイド下IVHカテーテル挿入法
川村 亮機
1
1九州記念病院消化器科
pp.791
発行日 1997年9月15日
Published Date 1997/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902259
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IVHカテーテル挿入は,その重要性の割には困難な場合がある.そこでエコーガイド下静脈穿刺法について,鎖骨下静脈穿刺1)を例にとり紹介する.まずプローブを脈管の上に直角に置き,眼鏡状の動静脈の相互位置関係を把握する(図1a).脈を打つのが動脈,深呼吸によって収縮するのが静脈である.静脈に平行にプローブをあて,エコーガイド下に局所麻酔を行い,次いで穿刺針を静脈内に刺入する.穿刺針先端の鋭い静脈内エコーと(図1b),注射器へのスムーズな静脈血の吸引を確認後,IVHカテーテルを静脈内へ挿入する.鎖骨上窩にプローブを置き無名静脈へのカテーテル走行を確認する(図1c).もし内頸静脈に挿入していれば(図1d),エコーガイド下に無名静脈方向へカテーテル先端を誘導・挿入する.挿入カテーテルの長さは成人で13cmほどである.以上の方法によって肺・動脈穿刺などの合併症は減少し,X線撮影も不要である.
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