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特集 コミュニケーション上手な医師になる
コミュニケーション・スキル
家族とのコミュニケーションのとり方
How to Communieate with the Family of the Patients
永野 正史
1
1敬愛病院内科
pp.792-793
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901609
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■入院のタイミングが大切な場合
患者 59歳,男性.
陳旧性心筋梗塞によるうっ血性心不全と慢性腎不全のため外来通院中の患者.7年前にCABG (coronary aortic bypass graft:冠動脈大動脈吻合術)を受けたが,術後の腎不全が不可逆なため,以後慢性血液透析を週3回受けている.最近2年間は,NYHA (New York Heart Associa-tion)Ⅲ-Ⅳの状態で,急性気管支炎を契機として,入退院を繰り返している.心エコー図上,EF20%以下であり,経口強心剤としてはすでにジゴキシン,カルグート,アーキンZ (J1)(警告薬として厚生省に登録済み)を服用しており,人工腎臓の条件としては濾過透析方法で行っている.
予後不良な症例ではあるが,情報収集は,本人からのみではなく,家庭での食欲や夜間の状況に関して家族(夫人)に聞くことにより,より正確に体調の変化を捉えることができ,外来通院が可能となっている.また,早期入院により心不全の重症化を未然に防いでいる.
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