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特集 コミュニケーション上手な医師になる
コミュニケーションの基本
コミュニケーション・スキルを学ぶための専門用語
Key Words of Communication Skills
箕輪 良行
1
1自治医科大学大宮医療センター総合医学I
pp.773-775
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901603
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コミュニケーション・スキルは,主として外来において患者の臨床情報を収集すると同時に,望ましい医師・患者関係を短い間に能率的に築くための技術である.1970年以前の欧米でもこの技術の必要性や独自性は正しく認識されていなかった1).70年代後半から80年代にかけて急速に調査,研究され,教育すべき内容や技術,教育手法が検討された.現在世界的にほぼ一定のかたちに固まりつつあり,General Internal MedicineやFamily Medicineなどの講座で教育されている.外来診療の構造が検討され,それに合わせた機能をもったインタビュー技法が類型化されている2).
外来以外の病棟や外科領域においてもコミュニケーション・スキルの修得は治療に役立つ.疾患の生物学的プロセスとは別に,患者が有する病気への不安や治療,手術への心配へ適切にアプローチすると,病後の回復を早めたり術後疼痛を軽減すると報告されている1).この意味で従来の「問診」とは異なり,患者の感情面をもその都度扱うことがこれらの技法の特徴である.本稿ではそのうち日常的に使われることが多いものと,やや高度なスキルと大きく2つに分けて重要と思われるものを簡単に取り上げた3).
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