書評
看護コミュニケーション—基礎から学ぶスキルとトレーニング
吉村 浩美
1
1聖隷三方原病院 看護部
pp.736
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686200257
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患者さんと向き合う,コミュニケーションスキル
コミュニケーションを思索する
コミュニケーションのことを扱った書籍は一般書から専門書まで数多く出版されており,誰もが1冊くらいは読んでいるテーマでしょう。私たちは,何らかの意味を伝え,分かり合うためにコミュニケーションを用いますが,同一の文化圏で共通言語を使用していても,他者と分かり合う難しさを感じているのではないでしょうか。
特に看護においては,ナイチンゲールが『看護覚え書』の補章において,「自分自身が決して感じたことのない他人の感情のただ中へ自己を投入する能力をこれほど必要とする仕事は他に存在しない」と述べているように,看護師は自らが感じたことのない状況にいる患者さんからのメッセージを受け取り,その意味を深く推察しながらフィードバックする,つまりは理解し合うことがとても大切な仕事です。
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