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特集 更年期外来
外来でよくみる症状とその対応
しみ―皮膚症状
Chloasma and its Differential Diagnosis:Pigmented Disoders
中北 隆
1
1高松赤十字病院皮膚科
pp.134-135
発行日 1995年2月15日
Published Date 1995/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901423
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■肝斑の症例
患者 45歳,女性,主婦.
約2年前より両頬部にスレート色色素沈着に気付くが,自覚症状がないまま放置する.最近色素沈着は増強し,褐色調を帯びてきたので来院する.問診では過去に化粧品などによる"かぶれ",生理不順,ストレスなど特に誘因と思われるものはないが,外出する機会は多いという. 現在 両頬部に境界のはっきりした褐色斑を認める.額,上口唇部にもこれよりやや淡い色素斑を認める(図1).自覚症状はない.
診断 肝斑.
治療 パンカルG3.Og/日,シナール3.Og/日,トランサミン(250mg)3錠/日いずれも分3食後内服および5%ハイドロキノンクリーム(院内製剤)1日1回入浴洗顔後塗擦を行った.また日常生活において長時間外出する際は市販のサンスクリーンの使用を励行させた.1ヵ月後色素の増強は認められず,以後部分的ではあるが色素沈着の改善を認めている.
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