和漢診療ケース・スタディ 主訴からのアプローチ・3
寒いと手指が白くなる
楊 孝康
1
,
安藤 親男
2
,
土佐 寛順
3
,
田中 伸明
3
,
萬谷 直樹
4
,
後藤 敏
5
,
寺澤 捷年
6
1リバーサイドホスピタル
2リバーサイドホスピタル内科
3諏訪中央病院東洋医学センター
4富山医科薬科大学和漢診療学
5諏訪中央病院整形外科
6富山医科大学和漢診療学
pp.843-846
発行日 1994年9月15日
Published Date 1994/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901293
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和漢診療学の基本的な考え方
■四逆とは
寺澤 和漢診療学では,四肢が冷えているのを四逆という術語を使って表現します.四というのはfour extremitiesという意味ですから,それが冷えている,気血がめぐらないという時に使います.例えば今月の症例だと,この方は瘀血を基盤にし,血虚の状態はあまりない.血がめぐらない.しかも気もめぐってない.気血が四肢の末梢にうまく循環していない状態で症候的には四逆というようにとらえられる病態と考えられる.そういう時に使う薬として,萬谷先生,どういう薬がありますか.
萬谷 エキス剤にはありませんが四逆湯の類を使います.
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