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特集 症状からみた汎用医薬品の副作用
脈と血圧の異常
Abnormal Arterial Pulse and Pressure
内藤 政人
1
Masahito Naito
1
1国立東京第二病院循環器科
pp.490-492
発行日 1992年6月15日
Published Date 1992/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900460
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・脈や血圧の異常を起こす薬剤としては循環器用薬剤が多いが,特に静注用薬は投与直後に起こることが多いので,投与量(特に高齢者),投与速度に注意する.
・脈や血圧の異常は一過性の場合と,しばらく持続する場合とがある.したがって原因と考えられる薬剤を単に中止して経過を追うだけでよい例と,何らかの治療手段を講ずる必要がある例とがある.
・脈や血圧の異常が起こることはある程度覚悟のうえで,その薬剤本来の薬効を期待して投与する場合もあるが,その際投与前の脈,血圧をチェックし,異常が生じた場合の対処法も念頭に置いて使用する.
・高齢者では個人によって程度の差こそあれホメオスタシスが障害されており,脈や血圧の異常に対する反応性が低下している.また高齢者は元来体位性の血圧低下を来しやすいことを理解して,投与する薬剤を選択する.
・脈および,または血圧に異常を来す代表的な薬剤を薬効別にまとめて表1に示した.
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