こどものSocial Medicine 病気とともに積極的に生きる
腎臓病―1.治療の基本方針
吉田 滋彦
1
Shigehiko Yoshida
1
1聖路加国際病院小児科
pp.332-334
発行日 1992年4月15日
Published Date 1992/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900411
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わが国では,古くから遺伝,高血圧,不衛生,食生活に起因した腎臓病が多く,一般通念では,腎臓病は"不治の病"の代表として悲観的予後感を持っている.そのために,迷信や,数々のまがい物にちかい民間療法などが根強く残っている.
しかし,免疫学やアレルギーの概念が導入されてから,原因に対する治療も急速に進歩した.学校検診による予防から透析―移植といった治療にいたるまで,ほぼ根治治療が期待できるようになった.
小児の腎臓病は成人のそれと著しく異なり,小児の治療管理は全く別に考えなければならない.
また,医療側と患者側の病識の差が著しい分野でもあるため,今後十分なインフォームドコンセントの導入が要求される.
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