Japanese
English
論述
褥瘡再建の基本方針
A Policy on the Reconstruction of Decubitus Ulcers
山本 有平
1
,
松野 誠夫
2
,
小熊 忠教
2
,
大野 和則
2
,
大浦 武彦
3
,
杉原 平樹
3
,
吉田 哲憲
3
,
井川 浩晴
3
,
築島 健
3
Yuhei Yamamoto
1
1美唄労災病院形成外科
2美唄労災病院整形外科
3北海道大学医学部形成外科教室
1Department of Plastic Surgery, Bibai Rosai Hospital
キーワード:
褥瘡
,
decubitus ulcer
,
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
筋膜皮弁
,
fasciocutaneous flap
,
筋皮弁
,
myocutaneous flap
Keyword:
褥瘡
,
decubitus ulcer
,
脊髄損傷
,
spinal cord injury
,
筋膜皮弁
,
fasciocutaneous flap
,
筋皮弁
,
myocutaneous flap
pp.911-918
発行日 1991年8月25日
Published Date 1991/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900402
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抄録:脊髄損傷患者における仙骨部と坐骨部の褥瘡再建に対する基本方針を述べた.周囲の皮膚や皮下組織に十分余裕がある場合は単純縫縮を行い,余裕がない場合に何らかの皮弁を施行する.皮膚欠損が主体である場合が多い仙骨部の褥瘡には筋膜皮弁を選択する.皮下軟部組織の欠損が主体である場合が多い坐骨部の褥瘡には,皮下軟部組織のボリュームを再建し,死腔を消失させるため,筋膜皮弁に加え筋弁,筋皮弁を使用する.将来の褥瘡再発に備え,皮弁の栄養血管(動脈系)を十分把握したうえで,他の皮弁が犠牲にならないように皮弁の選択順位を決めている.必要であるならエクスパンダーや遊離皮弁も考慮する.再建外科医として褥瘡再建について述べたが,褥瘡の再発の最大の要因は,社会復帰後の患者および看護人の再発予防への自覚であり,そのことを医師として積極的に指導していくことが褥瘡治療には重要である.
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