Japanese
English
特集 ‘息苦しさ’への対応
肺気腫
Pulmonary emphysema
吉野 克樹
1
Katsuki Yoshino
1
1東京女子医科大学第1内科
pp.27-28
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900007
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ポイント
●典型的な肺気腫は,問診と視診によりだいたいの診断がつけられるが,軽症の時は困難な例も多い.
●問診:息切れが初診時の主訴である.起こり方は長期にわたる進行性の‘息苦しさ’で,労作時に強くなる.このため日常活動が制限されている.発作性あるいは夜間の呼吸困難ではない.咳,痰を伴う例は少ない.
●男性がほとんどであり,しかも長期間の喫煙者に多い.
●視診:口すぼめ呼吸,胸鎖乳突筋の肥大,吸気時肋間空の陥凹,フーバーのサインが見られ,病歴が長くなると体重も減少してくる.
●主な鑑別疾患:他の慢性閉塞性呼吸器疾患(慢性気管支炎,気管支喘息,び慢性汎細気管支炎)と心疾患である.
●必須検査:胸部X線,肺機能検査(スパイログラム,フローボリューム曲線,動脈血ガス分析),心電図.
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