Japanese
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特集 ‘息苦しさ’への対応
気管支喘息
Asthma
工藤 宏一郎
1
Koichiro Kudo
1
1国立病院医療センター呼吸器科
pp.24-26
発行日 1991年4月15日
Published Date 1991/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900006
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ポイント
●喘鳴,咳,呼吸困難,胸部きょう扼感等それぞれ単独あるいは複合した症状のエピソードがあり,診療時に喘鳴が聴取すれば喘息を疑う.
●安静呼吸時は喘鳴(-)でも,強制呼気をとらせると喘鳴が聴取されることがあり,末梢気管支狭窄の検出に有用である.
●診察時の喘鳴(+)の多くは喘息を疑わせるが必ずしも喘息とは限らない(表1).
●確定診断には上記の臨床症状とspirometryでの閉塞性障害とβ2刺激剤吸入による閉塞障害の可逆性の証明が有用である(表2).
●上記症状のエピソードがあっても診察時に所見がなく,spirometryが正常の場合,気管支反応亢進(bronchial hyperreactivity;BHR→1)が存在すれば有力である(表3).
●しかし気道閉塞障害,閉塞の可逆性,BHRを示す疾患は他にもあり,あくまでも臨床的状況で総合的判断がなされるべきである.
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