みるトレ
Case 37
佐田 竜一
1
1天理よろづ相談所病院総合診療教育部/感染症管理センター
pp.623-624
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102920
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
Case 37
患者:40代,男性.
主訴:発熱,頸部痛.
既往歴:特記すべき事項なし.
内服歴:なし.
生活歴:清掃業・造園業を営む.タバコ10pack/年,ビール1本/日.
現病歴:1カ月前から左頸部痛が出現.徐々に増悪していたが放置していた.3日前から悪寒戦慄を伴う39℃の発熱があり,近医で痛み止めを処方されたがよくならず,あまりの痛みで首が全く動かせないので救急搬送された.
身体所見:血圧142/83mmHg,脈拍数116回/分・整,呼吸数20回/分,体温38.9℃.GCS=E4/V5/M6=14点,開口制限なし.左後頸部に疼痛あり,首を動かせない.明らかな心雑音は聴取せず,両手に傷が多い.
画像所見:入院時の頸部単純CT(図1, 2)から左後頸部に膿瘍があることが判明したため即日入院となった.
入院後経過:入院時から抗菌薬の点滴を開始した.入院2日目に血液培養からメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)が検出された.第3病日朝から急に「息が苦しい」と言いはじめ,吸気時にStridorを聴取するようになった.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.