みるトレ
Case 23
佐田 竜一
1
1天理よろづ相談所病院総合診療教育部/感染症管理センター
pp.79-80
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102724
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Case 23
症例:60代,女性.主訴:背部痛,意識障害.
既往歴:境界型糖尿病,左変形性膝関節症.内服歴:なし.生活歴:ADLは自立.
現病歴:7日前の起床時から背部痛が出現した.近医で鎮痛薬を処方されたが改善せず臥床がちになり,本日から呼びかけに反応が乏しくなったため救急搬送.ERで施行されたCTにて左腸腰筋膿瘍(図1)を指摘され,総合内科に紹介,入院となった.
身体所見:血圧92/56mmHg,脈拍106回/分・整,呼吸数24回/分,体温38.4℃,GCS=E4/V4/M6=14点(名前は言えるが,yes/no questionに返答不能).頭頸部:右下眼瞼結膜に点状発赤(図2),項部硬直は陽性.胸部:心尖部にLevineⅢ°のpan-systolic murmur.腹部:左背部叩打痛あり.四肢:左第2指尖に点状出血(図3),左膝に腫脹・疼痛を認める(図4).
腹骨盤部造影CT:左腸腰筋にガス産生を伴う腫脹(図1の赤矢印)を認める
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