みるトレ
Case 15
松村 正巳
1
1金沢大学医学教育研究センター リウマチ・膠原病内科
pp.763-764
発行日 2012年10月15日
Published Date 2012/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102629
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Case 15
患者:57歳,女性.
主訴:皮疹,筋力低下.
病歴:3カ月前に眼瞼と頰部に皮疹が出現し,皮膚科から外用薬が処方されたが症状は改善しなかった.2カ月前からは痒みを伴った皮疹が,手,腕,頸部,腹部にも出現した.さらに,椅子からの立ち上がりに困難を感じるようになった.1カ月前からは歩行が困難になり,1週前に他院に入院したが診断がつかず転院となった.
身体所見:血圧90/60mmHg,脈拍64回/分・整,体温37.6℃,呼吸数16回/分.呼吸音異常なし.手の背側のDIP関節(distal interphalangeal joint,遠位指節間関節),PIP関節(proximal interphalangeal joint,近位指節間関節),MCP関節(metacarpophalangeal joint,中手指節関節)を中心に落屑を伴った肥厚性の紅斑を認める(図1).徒手筋力テスト(右/左)では,頸部屈筋2/2,三角筋4/4,上腕二頭筋4/4,上腕三頭筋5/4,腸腰筋3/3,大腿四頭筋4/4,大腿屈筋4/4,腓骨筋5/5,前脛骨筋5/5.深部腱反射の亢進,左右差なし.病的反射なし.
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