特集 疲れとだるさ
【治療】
緩和ケア領域におけるだるさへの対応
宮森 正
1
1川崎市立井田病院・かわさき総合ケアセンター
キーワード:
倦怠感
,
貧血
,
感染
,
電解質異常
,
うつ状態
Keyword:
倦怠感
,
貧血
,
感染
,
電解質異常
,
うつ状態
pp.858-861
発行日 2010年11月15日
Published Date 2010/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102034
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Case
患者:50歳代,女性.腹腔内肉腫,癌性腹膜炎,腹水.
現病歴:腹腔内肉腫にて,術後再発,腹腔内に腫瘍多発,腹水.化学療法を繰り返していたが,効なく,腹水,腹満感が辛くなり,当院緩和ケア病棟紹介入院.車いすで移動可能であったが,腹部膨満感と腹痛,背部痛がNRS 8/10あり,オキシコンチンⓇは,20mg/分2で効果なかった.オキシコンチン中止し,デュロテップⓇMT4.2mg貼付にて,完全に疼痛緩和された.その後徐々に慢性貧血が進行し,全身倦怠感を訴え,ベッドから起きられなくなった.Hb5.2g/dlになったことを確認し,本人の希望もあり,赤血球輸血2単位を施行としたところ,全身倦怠感は改善し,ベッドから起きられるようになり,食欲,会話,ADLが改善しQOLが上昇した.
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