白血病診療essentials 日常臨床に必要な最新の診断と治療
白血病診断のためのアプローチ 臨床症状および検査所見
山口 博樹
1
1日本医科大学 血液内科
キーワード:
感染
,
血液凝固検査
,
出血
,
白血球計数
,
白血病
,
発熱
,
病歴聴取
,
貧血
Keyword:
Anemia
,
Blood Coagulation Tests
,
Fever
,
Hemorrhage
,
Leukemia
,
Leukocyte Count
,
Infection
,
Medical History Taking
pp.199-203
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010289023
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白血病はまれな疾患ではあるが、一般内科医が診察する機会も少なからずある。問診は白血病の診断やその後の化学療法におけるリスクを予想するのに大変重要である。自覚症状や身体所見では、白血病細胞による症状より、正常造血が障害されることによる貧血、出血、感染に伴う症状や所見が多い。検査所見の中で、血算や白血球分画所見は、白血病診断においてとくに重要である。また凝固検査所見もDICの合併の有無を診断するのに重要である。バイタルサインに異常を認める場合、末梢血の白血病細胞が著明に多い場合、出血症状やDICを認める場合などは迅速に専門施設の受診が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010