特集 プライマリ・ケア医のための関節リウマチ診療のすべて
【より早期に正確に診断するために】
診断基準
田口 博章
1
,
大曽根 康夫
2
1川崎市立川崎病院リウマチ科
2川崎市立井田病院
キーワード:
ACR1987年改訂分類基準
,
ACR/EULAR2010年新分類基準
,
早期診断
Keyword:
ACR1987年改訂分類基準
,
ACR/EULAR2010年新分類基準
,
早期診断
pp.742-745
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102007
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関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の治療目標は年々高くなっており,早期診断と早期治療の重要性が増している.RAの発病初期は,window of opportunityと呼ばれ,治療の好機である.この時期に十分な治療を行えば,関節破壊の進行を抑え,寛解導入の可能性が高くなるため,RAの診断がつき次第,速やかに抗リウマチ薬による治療を開始する必要がある.一方,RAの診断には,従来より,アメリカリウマチ学会(American College of Rheumatology:ACR)1987年改訂分類基準が用いられている.しかしながら,ACR1987年改訂分類基準は,早期RAにおいて十分な診断感度が得られないため,早期診断には不適切である.可能な限り早期に的確に診断するための新分類基準が待ち望まれていた.
そして,2009年10月にフィラデルフィアで開催されたACR年次集会において,ACRと欧州リウマチ学会(The European League Against Rheumatism:EULAR)が合同で,RA新分類基準を発表した.
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