特集 高齢者の誤嚥
【ミニレクチャー】
食事(食材)の工夫
石長 孝二郎
1
1国立病院機構東京医療センター栄養管理室
pp.129
発行日 2010年2月15日
Published Date 2010/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101854
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食材の特性(表1)
飲み込みやすい食事を考える場合,食材の特性として①口の中で散らばらず,まとまりやすい食材(凝集性が高い),②口の中で張りつきにくい食材(付着性が低い),③咽頭および食道入り口でスムーズに通過しやすい食材(変形性が高い)を考えていく1,2).実践では咀嚼,嚥下能力により食事内容レベル(食べやすさ)を変えて提供する.
また,口の中での移動速度も影響を及ぼす.固形物に対応した嚥下方法と,液体に対応した嚥下方法は若干異なるため,嚥下障害者は固形物と液体の混合物は誤嚥しやすい1).とくに噛んだ時に水分のあふれ出る食材はむせやすい.
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