特集 肩こりを解きほぐす
【トピックス】
東洋医学的アプローチ
野上 達也
1
1富山大学附属病院和漢診療科
pp.277
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101663
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肩こりの漢方治療を行う際に,まずあげられる処方は葛根湯であろう.白藤らは肩こり患者に対して証にこだわらず葛根湯エキスを4週間投与し,47.5%に有効であったと報告している1).しかし,この報告からもわかるように葛根湯が多くの肩こり患者に有効であるとはいい難い.漢方薬は漢方医学的な診断に基づいて処方を選択することが大切であるとされるが2,3),経験的に肩こりの治療は,肩こり以外の症状にも注目して行ったほうが効果の上がることが多いと考えている.
私は肩こりの治療に際しては,瘀血型,気鬱型,柴胡剤型の3つのパターンに分けて治療に当たっている.
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