特集 Common Diseaseの診断・治療の新しい常識
ガイドラインをふまえた日常診療
成人気管支喘息
草島 健二
1
,
安西 史雄
1
,
阿部 英樹
1
Kenji Kusajima
1
,
Hujmio Anzai
1
,
Hideki Abe
1
1立川相互病院呼吸器
キーワード:
ピークフロー(PEF)
,
段階的治療
,
吸入ステロイド
,
長時間作用性β2刺激吸入薬
,
医師-患者のパートナーシップ
Keyword:
ピークフロー(PEF)
,
段階的治療
,
吸入ステロイド
,
長時間作用性β2刺激吸入薬
,
医師-患者のパートナーシップ
pp.658-662
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100997
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Case
肺気腫が紛らわしいが,ピークフロー(PEF,J1)により喘息と診断した1例
症例:74歳,女性.
現病歴:7年ほど前,咳,痰が続き,近医で気管支喘息を疑われた.2,3年前からは山登りで息切れを自覚するようになった.最近では自宅階段もつらくなり,ヒーヒー音がするため受診した.22~53歳に1日30本の喫煙歴がある.
経過:診察でwheezeはなく,末梢血好酸球2.9%,IgEは正常で,RAST杉4+,ほかは-.ピークフローメータを貸し出し,同時にステロイド吸入を開始した.PEFは当初120~160l/分で日内変動を認めたが,約1カ月の治療でPEF220l/分となり,日内変動はなくなった.経過から喘息と診断した.なお,高分解CTと肺機能の拡散能は正常で,肺気腫合併は否定した.
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