特集 喘息とCOPD
Overview:これまでの標準的診療の変遷
喘息診療の変遷
-定義,病態,管理目標
權 寧博
1
,
神津 悠
1
,
山田 志保
1
,
福田 麻佐美
1
1日本大学医学部内科学系呼吸器内科学分野
キーワード:
吸入ステロイド
,
気管支拡張薬
,
管理目標
,
生物学的製剤
Keyword:
吸入ステロイド
,
気管支拡張薬
,
管理目標
,
生物学的製剤
pp.1289-1292
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_1289
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Summary
▪喘息は吸入ステロイドと長時間作用型気管支拡張薬による吸入療法の普及に伴い,かつてに比べてコントロールが可能となり,多くの喘息患者は健常者と変わらない生活を送れるようになっている.
▪吸入療法だけでは症状や発作のリスクをコントロールできない難治性喘息も,生物学的製剤の登場により,フェノタイプによっては良好なコントロールが得られるようになってきている.
▪この結果,喘息は死をもたらす病であったが,高齢者を除く若年層においてはほぼ喘息死を回避できる状況になっている.
▪このような今日の喘息診療の発展は,医学の進歩による診療技術の発展により到達された結果であることは言うまでもない.
▪本稿では診療の歴史的な変遷をたどりながら,今日の喘息診療を概観する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020