特集 帰してはいけない外来患者
One more JIM
pp.57-59
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100845
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Q1 くも膜下出血を見逃さないようにするにはどうしたらいいのか?
A1 くも膜下出血の患者のうち2~3割は初診時に誤診される.それほどにも,くも膜下出血の診断は難しいものである.誤診の原因としては,①症状の幅広さを理解していない,②CTにも限界があることを理解していない,③腰椎穿刺の結果を正しく判定できない,の3つが挙げられる.初診時に見逃された患者の半分以上が再出血を起こすという報告もある.くも膜下出血を見逃さないために何よりも重要なことは,病歴で得られた情報からくも膜下出血という疾患を想起できるかということである.本文で述べた3つの質問を含めた詳細な病歴聴取を行い,くも膜下出血の可能性が強く疑われた場合は,CTで出血が認められなくても腰椎穿刺まで行う.このような患者は,くも膜下出血を否定しきれるまで帰宅させてはならない.(高田俊彦・他→p22)
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