特集 長引く咳
One more JIM
pp.1051-1052
発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100760
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Q1 誤嚥や誤嚥性肺炎は,多いものですか?どのようにして診断しますか?
A 当院では喀痰グラム染色を繁用し,誤嚥性肺炎の診断感度を上げるように努力している.すなわち,「口腔内扁平上皮の少ない視野での陽・陰性の球・桿菌の混在と細菌貪食性多核白血球の有意な増加」をもって,口腔内常在菌(嫌気性菌が多い)の誤嚥と推定するわけである.嫌気性菌の同定は,喀痰培養では困難だからである.
1995年当初から4年間の結果は,2000年の第97回日本内科学会講演会で以下のように発表している.誤嚥性肺炎(155例)は非誤嚥性肺炎(250例)と比べて,「1/2を超え,救急室経由が80%:52%と高く,平均年齢が76歳:67歳と高く,基礎疾患が全例にあり,日常生活動作が低く,痴呆・認知障害が多く,平均入院日数も34日:15日と多く,死亡率も25%:8%と高かった.」
(松村理司→本号p1008)
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