特集 クリニカル・リサーチはおもしろい
【プライマリ・ケアにおけるクリニカル・リサーチ】
―早い,安い,旨い臨床研究を目指して―意識障害の診断におけるバイタルサインの価値の研究から
池田 正行
1
1医薬品医療機器総合機構 新薬審査第二部
キーワード:
トップジャーナル
,
生物統計
,
インパクトファクター
,
EBM
Keyword:
トップジャーナル
,
生物統計
,
インパクトファクター
,
EBM
pp.121-123
発行日 2007年2月15日
Published Date 2007/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100816
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臨床研究の不人気の理由は?
私が医学生になる以前から,患者を診るよりもネズミの世話に熱心な医者がいるとの非難は,あちこちから聞こえていた.今,臨床研究が雑誌の特集に取り上げられる理由は何だろうか?基礎医学研究費の先細りだろうか?あるいは,一部の臨床医に根強く残る『Nature』, 『Science』信仰を叩くためだろうか?
国を挙げての生命科学振興策の成果ゆえか,基礎系トップジャーナル4誌における日本人の著者比率は,いずれも5位以内,日本より常に上なのは米国のみという抜群の成績を示している(表1).一方,臨床のトップジャーナルでの比率は,14位以下に低迷している.一体,何が臨床研究の障害となっているのだろうか?時間か,費用か,おもしろさの欠如か?早い,安い,旨いの三拍子揃った臨床研究など,夢のまた夢なのだろうか?
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