特集 懸賞論文大賞発表! 「胃ろう」をつけた“あの人”のこと
【専門職編】
エミコさんが「旨いもん、くれ」と言うまで
澤田 菜津美
1
1特別養護老人ホームグレイスヴィルまいづる
pp.782-785
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102595
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管理栄養士の役割として、献立を考え、カロリー計算をすることはすぐに思い浮かびます。しかし、胃ろうについての知識は、「食べられなくなったら経管栄養という方法があり、栄養剤もいろいろある」という程度で、ほとんど学びませんでした。胃ろうからの注入は「食事」として扱われるのに、管理栄養士としての関わり方がわかりませんでした。
2012年4月にグレイスヴィルまいづる(以下、グレイス)に就職して、まず初めに命じられたことは、献立を考えることではなく、入居者全員の顔と名前を覚えることでした。実際に食事の様子を見にいき、入居者と話したり、味つけの感想を聞いたり、時には食事の介助をすることもあります。
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