患者の論理・医者の論理(第8回)
病人と正常人の分かれ目
名郷 直樹
1,2
1社団法人地域医療振興協会地域医療研究所地域医療研修センター
2横須賀市立うわまち病院臨床研修センター
pp.974-977
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100739
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まず結論から
今日の結論は明確である.病人と正常人の明確な分かれ目はない,それだけである.あらゆる病気について,明確な分かれ目はない.高血圧と高血圧でない人の分かれ目,かぜとかぜでない人の分かれ目,ガンとガンでない人の分かれ目,生きている人と死んでいる人の分かれ目,いずれもない,はっきりとそう言い切ること,そして,言い切る背景を明確に説明すること,それが本稿を書く目的である.ただ,ここに書かれたことは,医師の論理でもなく,患者の論理でもなく,私の論理である(当たり前だが).
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