特集 ジェネラリストのキャリアパス “初期研修”から“後期研修”へ
【ジェネラリストのキャリアパス】
北海道家庭医療学センター―診療所研修を通して学ぶ家庭医療
草場 鉄周
1,2
,
山田 康介
3
1北海道家庭医療学センター
2本輪西サテライトクリニック
3更別村国民健康保険診療所(北海道家庭医療学センター十勝更別サイト)
キーワード:
家庭医療
,
訪問診療
,
診療所
,
地域医療
,
ロールモデル
Keyword:
家庭医療
,
訪問診療
,
診療所
,
地域医療
,
ロールモデル
pp.552-555
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100375
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Question & Answer
Q:診療所研修を中心とした家庭医療後期専門研修を受ける意義は?
A:セッティングの異なる地域にてさまざまな指導医と共に働きながら,知識・技能はもちろん,ロールモデルを通して「家庭医として生きること」を体得できること.
現在,私は医療法人カレスアライアンス北海道家庭医療学センターおよび本輪西サテライトクリニックの所長として,日常の外来・訪問診療はもちろん,さまざまな医療・福祉機関との連携や初期研修医・家庭医療後期研修医の教育に多くの時間を費やす日々を送っている.患者さんに最も身近な立場でさまざまな健康問題に対応する喜び,その喜びを共有できる仲間を育てる充実感.卒前には想像もしなかった毎日だが,ジェネラリスト・家庭医の道を志したからこそ,こうした日々を過ごすことができているのだと実感し,感謝している.この稿では,ここに至るまでの大きな基盤となった後期研修の実際を紹介したい.
研修の軌跡
京都大学医学部の学生の頃,「こころとからだ」の両面にバランス良く幅広く対応できる医者を模索しつつも,十分な手応えを感じられず数年間が過ぎていった.そこでたまたま出会った「家庭医療」に衝撃を受け,まさにこれが進むべき道だと心に決めたのが6年生の春.当時,家庭医療を看板に掲げる研修病院は数少なく,私は自ずと北海道室蘭の日鋼記念病院を選ぶこととなった.
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