Editorial
新臨床研修制度第1期生の修了認定を終えて
福井 次矢
1
1聖路加国際病院
pp.519
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100368
- 有料閲覧
- 文献概要
わが国の医師卒後臨床研修ではもっとも長い歴史を有する聖路加国際病院でも,2006年3月31日までの新臨床研修制度第1期生修了認定のプロセスで,多くの問題点に遭遇し,対応を迫られてきた.
そもそも,中断や休止,未修了といった言葉の定義,修了認定に係る基準などが決まったのが1期生の2年次後半になってから,というのはいかにも遅かった.そのためだけでは決してないが,当院でも修了認定の準備に取り掛かるのが後手に回ってしまい,3月に膨大な作業を残してしまった.基準自体については,法令・規則の遵守ができない場合,安心安全な医療を提供できない場合以外は極力修了認定することとなっていて,適性を欠く医師が排除されることのメリットを享受できる患者や国民の視点は,どちらかというと反映されにくいものとなっているようにも思われる.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.