What's your diagnosis? 42
肴が象徴
上田 剛士
1
,
富成 伸次郎
1
,
酒見 英太
1
1京都医療センター総合内科
pp.440-443
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100353
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病歴
1年前に痛風発作も起こしている常習飲酒家の37歳の主婦.入院3日前の20時頃より,アジたたき・サバ刺身などをつまみに日本酒・ビール・焼酎を1升程度飲酒した.5時間ほど経過した時点で上腹部痛が出現したため飲酒を中断した.翌日昼間も上腹部痛は継続していたが,食事は摂取可能であった.その深夜も飲酒し,チゲも食したところ腹痛増悪,胃液を1回嘔吐した.その後より食欲がなくなり,腹痛が徐々に増悪したため,発症後丸2日経った深夜に救急外来を受診.腹痛は,最初は30~60分ごとに2割程度まで減弱する波がある心窩部~臍周囲の痛みであったが,来院時は3分ごとの疝痛で5割までしか減弱しない.歩行にて痛みは腹部に響く.背部痛はなし.このような痛みは初めて.下痢・黒色便・血便はないが,1日半以上排便・排ガスは認めず.来院時,嘔気・嘔吐は消失しており,訴えは腹痛のみ.腹痛発症日は月経9日目で,不正性器出血や帯下変化などは認めない.
痛風発作以外の既往歴はなく,常用薬はザイロリック(R)のみ.喫煙は18歳から14本/日.
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