特集 行動変容を促そう
行動変容のスキル
益子 雅笛
1
,
市来 真彦
2
1有限会社エム・エイチ・ピー
2東京医科大学霞ヶ浦病院 精神神経科
キーワード:
行動変容ステージモデル
,
現状分析(行動診断)
,
患者の自発性
,
変容プロセスとテクニック
,
治療者の基本的態度
Keyword:
行動変容ステージモデル
,
現状分析(行動診断)
,
患者の自発性
,
変容プロセスとテクニック
,
治療者の基本的態度
pp.264-270
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100266
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慢性疾患へのアプローチにおいて,行動変容の重要性から患者に良かれと禁煙や節酒,減量などを熱心に指導しても,患者の行動が一向に変わらないと感じることがある.このような時は患者に行動変容を促すタイミングや方法を見直し,適切な時期に適切なテクニックを用いることで改善がみられることが少なくない.そこで今回は,行動変容ステージモデル(J1)を総合的な指針として,「人はどのように変わるのか」ということをふまえた具体的なアプローチと活用されるテクニックの一部について簡単に紹介する.
まず患者の現状分析をする
行動変容を促す取り組みを始める前に,まず以下の10項目の内容について整理し,これらについて評価した結果,患者と行動変容の取り組みについて治療契約を結び,医師-患者関係を維持していくことが可能かどうかを判断することが必要である.
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