特集 予防医療―包括的な提供を目指して
予防医療に役立つ技能
行動変容のモデル
上松 東宏
1
1豊田地域医療センター総合診療科
キーワード:
行動変容
,
多理論統合モデル(TTM)
,
重要度-自信度モデル
,
マルチレベル・アプローチ
Keyword:
行動変容
,
多理論統合モデル(TTM)
,
重要度-自信度モデル
,
マルチレベル・アプローチ
pp.1117-1120
発行日 2020年12月1日
Published Date 2020/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_1117
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Summary
▪行動変容は,疾患予防のための生活習慣の改善への取り組みや,慢性疾患および依存症(飲酒や喫煙など)への介入に有用である.
▪多理論統合モデル(TTM)は,変容のプロセスと自己効力感の高まりによって,意思決定のバランスが変化し,行動変容のステージが変わっていくという四つの構成要素からなる.
▪行動変容に対する患者のレディネスを客観的に捉える枠組みとして,重要度-自信度モデルがある.
▪行動変容の対象となる問題を多層的に捉えるマルチレベル・アプローチが有用である.
▪近年,行動変容において,行動経済学の考え方が紹介されることが増えている.
© Nankodo Co., Ltd., 2020