Editorial
未来は君らの手の中
松村 真司
pp.863
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100182
- 有料閲覧
- 文献概要
私が10代だった頃は,生徒が教師に暴力をふるうことを校内暴力と呼び,このような事案に対して警察が介入するかどうかが話題になっていた.今から考えれば,のどかな時代だった.しかし,髪型から読む本の中身まで,明文化された規制や規則がやたらに多かったような気がする.絶対的な権力による管理というものがまだ機能していた時代だったのだろう.今では明文化された規則は少なくなったにもかかわらず,なんだか前より息苦しいように感じられるのはなぜだろうか.
昨年から近くの高校の学校医を引き受けている.学校医になってようやく1年が過ぎたが,いまだに慣れないことも多い.本号では,そんな学校医ビギナーに向けた特集を企画させていただいた.学校医を頼まれたばかりの医師にとっては,まずこの特集を読むことで学校という組織の仕組みや,学校医としての基本業務などを学び,明日からの活動にすぐ役立てることができるであろう.また,学校医になってある程度時間が経った医師にとっても,学校医を続けるうえでの体験談や,これからの学校医にとって目標となる新しい活動についての論文などは,学校医活動をさらに楽しく,かつクリエイティブなものにするはずである.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.